『のぼうの城』で一躍大ブレイクした和田竜さんの新作。舞台はやはり戦国時代。戸沢家の猛将・林半右衛門が、近隣の者達から「阿呆」と揶揄されている少年・小太郎の天賦の才を見抜くことから、物語は始まる。ストーリーは大変明快で分かりやすい、故に深みに欠けると感じる方も居るようである。が、個人的には、主人公の二人は勿論のこと、その二人を取り巻く登場人物が悉く魅力的で、あっという間に読み終えてしまったほど面白い作品だった。アマゾンのレビューに、本作は歴史小説というよりは、歴史を舞台にしたエンターテインメント作品であると書いていた方が居られたが、確かにその通りかもしれない。
で、真面目に書くのに既に疲れてきたので...こっからはテンション任せで書きます。多分とっちらかった文章になりますが...申し訳ない;
家臣の中でも右に出る者が居ないほど強く皆に慕われてはいるが、強いが故に弱い者を慮ることを知らない林半右衛門と、戦場においてこれ以上ないという程の天賦の才を持ってはいるが、人を怒ることも憎むことも知らない度外れて優しい少年・小太郎。この二人の対比を上手く使って、読む者の心に、人並みになるとはどういうことなのか、本当の強さは、人を思いやるとはどういうことなのかということを絶えず問いかけている作品のように思います。(何だか私が書くと凄く陳腐な話に見えてしまうなぁ....orz)
半右衛門が小太郎に向かって「人並みになるとは、人並みの喜びだけではなく、悲しみも苦しみも背負うことだ」と語った言葉が、とても印象深かった。そして、それまで弱者に対して憐れみの心を持ちこそすれ、常に強者として振る舞い、弱者の心を思いやりその弱き者の立つ場まで降りてこようとしなかった半右衛門が、小太郎との触れあいを通し、悩み挫折し、立ち直った末に新たに行き着く境地には、非常に鮮烈な新鮮なものを目にした気持ちになりました。
ただ、ラストがイマイチ消化不良というか、もう少し未来に明るくひらけた展開になってほしかったな...ということもあり、★は4つです。
しかし、屈強な男とあどけない少年、この組み合わせはズルイ...LEON然り(これは少女だけど)、ストレンヂア然り、ついつい涙腺のゆるんでしまう組み合わせ。ありきたりかもしれませんが、とってもいいお話ですよ。本当とっちらかった文章になりましたが、オススメでございます。
ちなみに、某勝○先生がテレビでこの本の書評をしてらっしゃって、評価は高かったものの残酷なシーンが多い的なことを仰っておられましたが、個人的には全くそんなことはないと思います。ので、ご安心下さいませ(?)


